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笑福亭銀瓶師、本を出版!!その名も「師弟」!!

6月吉日、繁昌亭の会議室で笑福亭銀瓶さんにインタビューしました。

 

本を出版しようと思ったきっかけは何ですか?

去年の3月頃、新型コロナの影響で仕事がどんどん中止やキャンセルになっていく中で、Web雑誌での執筆をしてくれませんか?と依頼が来た。内容は落語家の世界のことを書いてほしいということだったので、書いたんです。

実は僕、10年ぐらい前に『銀瓶人語』というエッセイ集を3冊出してるんですけど、もともと文章を書くのが好きで、久しぶりに本腰を入れて書いて“やっぱり文章を書くって楽しいなぁ“って思い出したんです。

そんな時(4月半ば)に銀瓶人語を出した出版社さんからまた依頼があり・・・

ここの出版社さんからは何度も「今度は上方落語のことをもっと深く書いてほしい」という内容で依頼があったんですけど、立派な本は既にたくさんあるし、他にそういうことを書ける噺家はいるので断っていたんです。

しかし丁度、Web雑誌で弟子志願や修業中のことを書いて思い出した時やったし、書くとしたら自分のことを書きたいなと思い、自分の経験談が一つの“読み物”として成立するんじゃないかと思ったんです。

で、書くとしたら噺家になってからじゃなく、幼い頃からの“全て”を書いてみようと思ったんです。

だから、きっかけはコロナなんですよ(笑)。

 

発売して既に2か月ほど経ちましたが、読者から嬉しい反応はありましたか?

けっこう多くの方が読みやすい・文章のリズムがいいと言ってくれます。

それと絵(イメージ)が浮かぶと。

これは僕がいつも文章を書く上で一番大事にしていることです。

それとこれは前からしていることですけど文章を書くと必ず、自分で朗読するんです。

 

執筆中の苦労は?

苦労というより気を付けたのは事実関係の確認です。日付を明確にしようと。

分からなかったら書かないけれど、分かっていることはちゃんと調べてそれが本当にその日付なのか、そのところにかなり時間を割きました。

 

内容については?

泉のごとく言葉が溢れてきて(笑)。

だって今日はこれを書こうって書くことが決まってるから。状況は明確に覚えてるから。

僕の中で先に絵が浮かぶんですよ。浮かんだ絵や映像を文字にしてるだけなんです。

 

鶴瓶師匠は読みはったんですかね?

読んでないって言うてる。けどわからん(笑)。

 

構成についてはどのように? 

幼稚園の時に家に帰ったら祖母がキムチを作ってたという描写からスタートさせようというのはすぐに思い付いたんです。なぜかというと僕の一番古い記憶。明確に絵が出てくる記憶はあれなんですよ。

ただ西日本出版社の内山さんが本の一番最初は噺家になってからのこと。銀瓶さんが師匠に「弟子を辞めたい」って言って「俺は今、お前を辞めさすつもりはない」って言ったあそこから始めてくださいってリクエストがきたんです。内山さんはこの話を知ってるんですよ。前から言ってたし、2020年2月22日の大阪松竹座でもそういう会話があった。あのやり取りがすごく強烈なんですと。あれがあるから今の銀瓶さんがあるでしょと言われ、分かりました・・・と。

で、本章は大阪松竹座での独演会で締めくくってるのですが、コロナの影響があったけど松竹座の公演が出来たんです。3月やったら出来てなかった。これが大きいんです。出来てなかったらこの本は書けてないんですよ。だから、コロナがあって尚且つ独演会が出来たっていう、ダブルなんですよね。


【撮影:佐藤浩】

 

それってものすごい幸運やと思うんですけど、自分がなぜ幸運の持ち主やと思いますか?

そうかな・・・幸運といえば幸運かなぁ。どうかな・・・僕あんまりギャンブルせえへんからかな(笑)。運、使ってないねやろな。

ギャンブルに興味ないんですよ。はっきり言うて、生きてること自体がギャンブルやと思ってますから。

ただね、僕が恵まれてると思うのは”出会い”ですわ。

一つ一つの出会いがつながって韓国語落語になったり焼肉ドラゴンへの出演となったり。大事な出会いを大切にしてきたからかな。

あと学校の先生にも恵まれてますね。今まで嫌な先生っていなかったです。ほとんどの担任の先生と年賀状のやり取りが続いてて・・・。

僕らの仕事のいいところは先生に対して教え子の我々が頑張ってる姿を明確に見せることが出来る、舞台で。会社員ならデスクワークしているところ先生に見てもらえないけど、僕らはそれが出来る。先生との出会いも幸運ですね。

うちの師匠からかけてもらった言葉も幸運を生む言葉。いい言葉をもらってるなと思います。僕の行動・アクションの源は常に師匠の言葉。

最後にメッセージをお願いします

笑福亭銀瓶の半生を綴ってますけど、ある部分は師匠の笑福亭鶴瓶を弟子目線で描いています。又、上方落語の側面、ある時期の上方落語の一部分を感じていただける一冊だと思っています。

文:笑福亭笑助

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