桂文福門下6番目の弟子、桂恩狸君が名を変えることになりました。
新しい名は「桂福枝(ふくし)」。
改名記者会見が6月7日、上方落語協会の協会会館で行われました。
冒頭、師匠の桂文福師が恩狸君を紹介。
「彼はホンマに真面目な子で稽古熱心。いろんな師匠方に稽古を付けてもらっていて、
そんなにどんどんやっていくかというぐらい熱心。
ただ熱心過ぎるというか真面目過ぎるというか、頭が堅い。
これからはボランティア精神も持って、社会福祉のための落語もしてほしい」
恩狸君は1988年生まれの現在34歳。2012年に文福師に入門し12年目。
NHKの朝ドラ「ちりとてちん」を見て落語に興味を持ち、
千葉大学入学後、オチケンで落語を始めます。
3回生のときにすべての単位を取得し、4回生で大阪の寄席巡りをしていたとか。
学生の頃からホンマに真面目やったんですね。
献血が好きで? この15年間で150回ぐらいはしているそうです。
そういえば彼のFacebookでそんな記事を何度も目にしたような。
これも立派な福祉活動ですよね。
「ふくし」という名は過去に2人いました。
桂福団治師一門の桂福士君、もう1人は五代目桂文枝師一門の桂ふく枝君。
字が違いますが読みはすべて「ふくし」です。
珍しいですよね、3人いて全員字が違うというのも。
ちなみに、おふたりともすでに廃業されています。
今度の福枝君には3人目の正直でしっかりとこの名を大きくしてもらいたいと思います。
【師匠に書いてもらった激励文】
改名興行は10月1日午後6時から天満天神繫昌亭で開催されます。
「福枝の名で社会福祉にも貢献したいとのことですが、元々福祉関係に興味があったのですか」
との記者の方からの質問に、師匠の文福師がひとこと「あとづけです」
爆笑で終わった記者会見でした。
文・桂枝女太