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噺家15周年~翔ぶトリウィーク~ インタビュー愛染編

第一弾は、林家愛染の巻。

今年から始まった繁昌亭の新企画「噺家15周年 ~翔ぶトリウィーク~」
トップバッターを勤める愛染さんに聞きました。

記者「入門日は?」

愛染「2009年6月15日です。この日は大師匠の三代目林家染丸師の命日なんです」

記者「たまたまその日に入門した?」

愛染「いや、実は四日前の11日にすでに名前をもらっていたんですが、師匠の四代目染丸に

15日に一心寺へ連れていかれて、三代目の墓の前で入門報告をしてもらって。
それでこの日を正式入門日としています」

記者「なるほど、今年はその日に独演会もやったよね」

愛染「15周年の独演会をしました。国立文楽劇場の小ホールで」

記者「たいしたもんや。それで8月のウィーク、結構ハードですね」

愛染「ところがそれだけやなくて、5月にあった彦八まつりのポスターも私が作ってたんです」

記者「なに! この大事な時期に上方落語協会はそんな仕事までさせてたんかい」

愛染「ほんまバタバタでしたけど、目標があってのバタバタって嬉しかったです。
コロナ禍ではなんにもできなかったやないですか。うちの嫁はんは寄席三味線弾きですから
二人ともずっと家にこもりっぱなしで・・・あの時のことを思うとバタバタできるって
ホントに嬉しかった・・・というより、幸せでした」

記者「たしかに。忙しいのは嫌だなんて贅沢な話しやもんね。15周年ウィークへの意気込みを聞かせてください」

愛染「この企画ってこれからも続いていくわけやないですか。
あとに続く後輩たちもこの15周年ウィークでトリを取るってことがひとつの目標になるわけですよね。
その一発目ですからこれは嬉しいです。
ちょっと大きな話しになりますけど、上方落語界のためにも失敗はできない。
後輩たちのためにも、この企画は良かったよねと思われるような一週間にしたいです。
いや、成功例としなければと思っています」

記者「大変や(笑)。ネタはどうするの?毎日替えるとか、これをやるって決めてるものがあるとか」

愛染「いや、まだ決めてないですけど、僕の落語を聴いてくれたお客様が、
また聴きに来たい、落語って面白いもんやんって思ってもらえる・・・
これってどんなときでも同じですけど、そういう落語をしたいと。
その日のお客様に合った落語をしたいと思っています」

記者「この企画は番組作りも自分でということですが」

愛染「そうです、今回の座組は自分が楽しめるような番組にしました。
一門の先輩は当然ですが、一門以外では若い頃から無茶苦茶世話になった
笑福亭枝鶴師匠に一週間通しで出演をお願いしました。
それと林家染八君。彼は今年の3月に亡くなった師匠でありお父さんでもある小染師匠の名を継ぐ人です。
2年後には彼もこの舞台に立ちます。ぶっちゃけものすごく期待しています」

1時間ちょっとのインタビュー時間でしたが、愛染君、ひとりで喋り続けていました(笑)。
落語家が芸歴15年になると世間では師匠と呼ばれます。
新企画のトップバッターに相応しい師匠になっていました。

8月26日(月)~9月1日(日)までの一週間頑張ります。
ぜひお見逃しなく。

文・桂 枝女太

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