2024年の上方落語界にとっての大きなニュース、
枝光改メ四代目桂梅枝、三風改メ五代目桂慶枝のダブル襲名。
梅枝は大正期以来、慶枝は明治43年以来の名跡復活です。
9月27日のNGK(なんばグランド花月)を皮切りに、天満天神繁昌亭や神戸新開地・喜楽館の寄席はもちろんのこと、来年春にかけ全国16ヵ所で披露公演が行われます。
喜楽館では11月4日から10日までの1週間、昼席で行われました。
梅枝、慶枝が交互にトリと中トリをとるという形式で私(桂枝女太)は10日の日曜日に出演しました。
この日は千秋楽とあって大勢のお客様で、二人の門出を祝う公演の千秋楽に相応しい興行となりました。
中トリの慶枝の「せんたく」、トリの梅枝の「芝浜」。どちらも大熱演で客席を大いにわかしていましたが、秀逸は「口上」。
主役の二人を中心に、桂小枝、太平サブロー、桂枝女太、司会が桂文三。
【奥から文三、小枝、慶枝、梅枝、太平サブロー、枝女太】
まともな口上になるメンバーではないことは最初からわかっていましたが、それにしても長かった。25分間。予定では15分。最初に挨拶した私が少々長かったということもあって多少の責任は感じていますが、それにしてもあとのサブローさんと小枝さんが遊ぶ遊ぶ。
襲名披露の口上というものは本来主役を持ち上げて、ウソでもいいから・・・思いっきり褒めて褒めてお客様にアピールするというものですが、誰一人として褒めなんだな、私を含めて。まるで大喜利のような口上に客席は爆笑の渦でした。
落語家の口上なんて昔からそんなもんです。本人やゲストの熱演もさることながら、口上があるというのが襲名披露公演の大きな特色で、これを楽しみに来られるお客様もたくさんおられます。
今後の襲名公演の日程はこちら。
W襲名披露公演オフィシャルサイト https://baishi-keisi.jp
どうぞお運びいただき二人の門出を祝ってやってくださいませ。
文・桂枝女太