公益社団法人 上方落語協会

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会長のご挨拶 10月

    早いものでもう10月。いつもご贔屓ありがとうございます。
 秋といえば、スポーツの秋。
日本シリーズ、ワールドシリーズ、そして運動会まで、各地で歓声
が聞こえてきそうです。
 つづいて食欲の秋。
 今年は去年の不漁から一転、秋刀魚は豊漁、松茸も大豊作、果物も
夏の暑さでとっても甘いそうです。
 そして行楽の秋。
 先日仕事で広島に行くことになり、翌日休みだったので近くの温
泉宿を探し泊まることにしました。ネットで調べたところ県境の「秘
境の一軒宿」。この秘境という言葉にひかれ山奥の民宿へ行ったと
ころが、渓流沿いにボロボロの建物(イヤな予感)。おばあちゃんが、
ひとりで切盛り(ますますイヤな不安)。当日は、連休にも関わらず
客は私ひとり。トイレ(電球切れてました)、非常口(下半分が破れ
てベニヤ板がガムテープで補強)を通って部屋は細い廊下の突き当
たり。蜘蛛の巣の張ったドアを開け、六畳(畳ボロボロ)の客室(布
団が出してあり自分で敷いてとのこと)。外は渓流のせせらぎ(前夜の雨で濁流に)。浴場は広めで、久しぶりにゆったりと温泉を独り占
め(けどおばあちゃんが背中流しに入ってきたらどうしよう)。
 夕食は、まずビールを頼んでテーブルに着くと、すでに料理が並べ
てありました。まず刺身からとよく見たら刺身こんにゃく。冷めた天ぷら。生暖かいご飯。カレイの煮付け半身(後の半身は、きっとお婆
ちゃんの晩ご飯)。大根と人参の煮物(味が十分すぎるほど染み込ん
でいました)。この民宿の感じ、前にどっかで見たような(あっ、そうや!私の新作落語「恐怖の民宿」や)。
 あっという間に食べ終わって立ち上がると、おばあちゃんが朝風
呂入るなら沸かすし、入らないならガス代がもったいないので沸か
さないとのこと(腹立ちまぎれに思わず、入ります!)。
 夜は網戸の隙間から入ってきたヤブ蚊との戦い。
 あくる朝、朝食もそこそこに、わざわざガス代かけて沸かしてもら
った朝風呂に入ると言っておきながら入らず、そそくさと宿を後に
したのでした(きっとおばあちゃんに卑怯者と思われてるやろな)。
ああ「広島・ヒキョウの旅」。
 最後は芸術の秋。
 秋の夜長、落語会の紹介冊子を見て、これはという会を見つけて
是非お出かけください。落語を聴くとオプジーボとまではいきませ
んが、免疫力が高まるそうです。
 因みに、私は10月8日(月)から一週間(13日休み)、繁昌亭
昼席に出ております。
 ご来場お待ちしております。
                     笑福亭仁智