公益社団法人 上方落語協会

search

会長のご挨拶 2月

 いつも上方落語をご贔屓いただきありがとうございます。
 さて、2月といえば受験シーズン本番。受験生をお持ちのご家庭は、本人はもちろんのこと、親御さんや兄弟、おじいちゃんおばあちゃんまで、皆さま緊張した日々を送っておられることとお察しいたします。
 振り返れば、私も一応受験生の一人ではありました。中3になって、一丁前に高校受験を意識し、勉強計画を立てました。いつも格好から入るので、まず一日の勉強の時間割表を作成し、机の正面に貼り付けました。
 朝型か夜型か。
 眠たがりの私には、夜中に起きる朝型が向いていると判断し、朝型にチャレンジすることにしました。
 チャレンジ初日。夕食後しばらくして、目覚まし時計を夜中3時に合わせ就寝。
 はい、ご想像の通り。目が覚めたら朝でした。久しぶりに7時まで熟睡しました。
 当時の私の目覚まし時計は、ネジ式でネジを何回か回してセットするタイプで、ネジが戻るまでベルが鳴るのですが、1回のみで、繰り返し鳴りません。
 これではいけない。1回のベルで起きるように考えた結果、素晴らしいアイデアが閃きました。目覚まし時計のネジに紐をくくりつけ、その先に百科事典を括り、洋服ダンスの上に置くのです。
 お判りでしょうか。ベルが鳴ると紐がネジに巻きつけられ事典が顔に落ちてきて、当たって目が覚めるという仕掛けです。何回か試し、寝ている私の顔に正確に落ちるようにして準備OK。ちゃんとセットして就寝。あくる朝7時、小鳥のさえずりとともに目が覚めました。
 私の作った装置はちゃんと作動し、事典もちゃんと3時に私の枕の上に落ちたのです。なぜ当たらなかったのか。寝返りを打つのを予想していませんでした。
 なんとか3時頃起きれるようになった私に、また大きな壁が立ちはだかりました。
 ちょっと先輩の、団塊の世代がはまっていた、ラジオの深夜番組に出会ったのです。しかもラジオ大阪「オーサカオールナイト夜明けまでご一緒に」に。その番組の、火曜日深夜に登場する面白いおっさんがいることを発見。リスナーからの葉書を、面白おかしく紹介したり、曲前に艶笑小噺で悶々とさせたり、誰あろう私の師匠、仁鶴その人でありました。
 おかげで、お笑いの勉強で充実の日々。受験は、運を天に任せることになりました。
 現在受験生の皆さんは、真面目に猛勉強されていることと思います。
 是非受験生の皆さん。やり切った後は、大阪天満宮へ。そしてお参りの後は、亀の池・星合茶屋の「すべらんうどん」を食べて、息抜きに繁昌亭ですべらん落語を聴いて帰ってください。
ただし、オチない保証はありません。ご健闘をお祈りしております!

上方落語協会
会長 笑福亭仁智