公益社団法人 上方落語協会

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会長のご挨拶 5月

皆々様
お名残おしゅうはございますが、最後の会長挨拶をさせて頂くこととなりました。
15年間ありがとうございました。
皆様に、何よりもお客様に助けて頂きました。
厚く御礼申し上げます。
初めがあれば必ず、終わりがあります。
今までたくさんの番組を持ち、又終わらせてきました。
もちろん寂しい気持ちもありますが、とても肩の荷が下りたと言うかホッとした思いでございます。
時代の移ろいを感じると共に、自分の役目を終えたという気持ちでいっぱいです。
次なる会長さんが、とても、筋の通った立派な人ですので、安心して、会長職を降りることが出来ます。

五木寛之さんの「孤独のすすめ」を読みました。
一節を引用いたします。

山頂と言う目標に向かった登りと違って、下山は本当にただの付け足しの、退屈で、無駄で、苦痛ばかりの時間でしょうか。
私はそうは思いません。下山は、ただの「移動」ではない。むしろ下山こそが「登山」の神髄であり、より重要なプロセスだと考えるのです。

私にとって、必死で走ってきた会長在任15年。
今本当に、大事な時をこれから過ごすのだと思っております。
まだまだ大きな夢に向かって、行くつもりです。
在任中は、とても楽しかったです。
いろんな方に助けて頂きました。
決して一人でなせることではありません。
お力を貸していただいた皆様に心より御礼申し上げます。

天満宮の北側の土地の話を持って来ていただいた、天神橋筋商店街の故土居理事長。
本当にお世話になりました。
そして天満宮の境内を無償で提供頂いた、寺井前宮司様。
ここで、名前を挙げればきりがありません。
一緒に執行部で運営した噺家の皆様。
間違いなく皆さんの、お陰です。衷心より御礼申し上げます。
そして、事務所のスタッフの皆様。
ありがとうございました。

私がこの世界に入りました時、20人にも満たない協会でしたが、
四天王の師匠方をはじめ先輩師匠方のお陰で、今の協会の繁栄があるのだと信じております。
皆様の御霊をお祀りしたいと、私の切なる思いで出来た
「髙坐招魂社」
今、師匠方のお顔が浮かびます。
やはり落語は、先輩から受け継がれて、次なる世代に渡してゆくものです。
先輩の言いつけを守り、先輩に感謝し、その上下の礼こそ「噺家のモラル」だと信じております。
めいめい勝手なことを言っていたのではまとまりません。
今後は
笑福亭仁智新会長のもとに結集して、新たなる時代を切り開いて頂きたいと思いますし、
お客様各位にはさらなるご贔屓を賜りますように
伏して、お願い申し上げます。
最後に、長々となりましたがお付き合い頂きまして、ありがとうございました。
何度も申し上げますが、今の気持ちはとても晴れやかで
これからはもっと真摯に落語に向かい合ってまいりますし、
面白い後世に残る落語をいっぱい創ります。
そして、今後の落語界の発展を願ってやみません。

では
皆様、お時間が来たようです。
長年ありがとうございました。

                    六代   桂文枝