「真打」。
上手い落語家、名人の落語家、一人前の落語家・・・
上方落語にはこの真打制度がありません。
東京は昔から連綿と続いていて、真打の下には「二つ目」その下には「前座」があります。
上方にも大正時代頃までは真打制度があったそうですがその後無くなりました。
肩書ではなく実力主義になった・・・のはいいのですが、入門して10年、15年、20年・・・。
こうした節目に盛大にお祝いする機会が無いのも事実です。
そこで、入門15年目の噺家を対象に「成人式」をすることにしました(パチパチパチ)
繁昌亭と喜楽館で一週間トリとして出演し、
盛大に落語ファンに、そしてそれぞれのご贔屓様に披露いたします。
と、簡単に書きましたが、昼席で一週間トリをとるということは並大抵のことではありません。
昼席のすべての責任がトリの肩にかかっているのですから。
受賞記念の特別ウィークを除いて通常昼公演のトリはキャリア30年から40年以上の者が勤めます。
それを15年目で・・・繫昌亭や喜楽館始まって以来の大冒険です。
前列右から、愛染、団治郎、三語、和歌ぽん、福点。
繁昌亭では8月の林家愛染君からスタートし、9月が桂団治郎君、
10月は桂梅枝、桂慶枝のW襲名があるのでお休み。
そして11月が桂三語君、12月は桂和歌ぽん君、年が明けて1月が桂福点君。
喜楽館は来年1月から3月の間に行います。
◆公演日程詳細
繁昌亭
愛染 8月26日〜9月1日
団治郎 9月16日〜22日
三語 11月18日〜24日
和歌ぽん 12月2日〜8日
福点 2025年1月20日〜26日
喜楽館
愛染 2025年1月27日〜2月2日
団治郎 2月3日〜9日
和歌ぽん 2月24日〜3月2日
三語 3月10日〜16日
福点 3月24日〜30日
これは15年目という節目のお祝いで、まあなんとか一人前になりましたねという
あくまで「成人式」で真打制度の復活・・・といったものではありません(笑)
実はこの名称も仮称で、広く名称を公募しようということになりました。
ぜひいい名前を考えてください。
また、お祝いの公演に付き物の舞台の後ろ幕や幟(のぼり)なども作りたいと思っています。
こちらも皆様からの浄財になんとかお願いをしたいと考えています。
詳しくは改めてご案内いたします。
どうぞご協力をよろしくお願い申し上げます。
文・桂枝女太