露の團四郎さんが師匠、露の五郎の名を継ぐことになり、
11月13日、上方落語協会会館で記者会見が行われました。
【(前列左から)仁智、團四郎、福團治、都】
一門が紋付袴で揃う中、まず一門を代表して露の都さんが挨拶。
続いて先代ととくに親しかった関西演芸協会の桂福團治会長、
上方落語協会の笑福亭仁智会長がそれぞれ挨拶し場が和んだところで
いよいよ露の團四郎さんが挨拶。
「福岡の出身で大阪弁がうまく喋れず、常に師匠や師匠の奥さんに直された。
おはようございますの一言、ただいまの一言を言うたびにダメ出しをされ続けたおかげで
なんとか大阪弁を話せるようになった。それでもまだまだおかしなところもある。
大阪弁は世界で一番難しい言語」と、修業時代の想い出を師匠へのリスペクトを
込めた言葉で語り、師匠の名を継ぐことへのプレッシャーはとの質問には
「めっちゃあります。まだまだ先代のことを覚えていただいているファンの方が多いので」
「先代の教えはとにかくお客様のことを考えて芸をすること。独りよがりの芸を押し付けてはならない」
「襲名までの一年間でもっともっと師匠のネタを練っていきたい」
と心意気を語っていました。
ある記者から「師匠はどんな人?」と聞かれた弟子の団姫さんは、天台宗の僧侶でもある。
「師匠はとにかく真面目。なんでもこつこつこつこつしていくという人柄で人にやさしい人です。
襲名する来年は先代師匠の十七回忌。これは故人の慈悲が明らかになる年」と、さすがの答えで会場の記者から一門の者全員が納得の場面も。
襲名披露公演は2025年10月24日、午後6時から国立文楽劇場で行われます。
その日から團四郎さんは三代目露の五郎となります。
文・桂枝女太