團四郎改め 三代目露の五郎襲名披露公演が2026年4月13日から7日間、神戸新開地・喜楽館の昼席にて開催されました。その盛況の様子を楽屋リポートとしてお伝えします。
(文中敬称略)
「露の五郎」は、大御所、故・二代目露の五郎兵衛が37年間名乗って活躍し、落語ファンに親しまれた名跡だ。
それを三番弟子の團四郎が継承し、襲名披露公演が大阪・国立文楽劇場(2025年10月24日)を皮切りに、観光大使を務める出身地の福岡県芦屋町、さらに鹿児島県喜界町(喜界島)、同県奄美市(奄美大島)、鳥取市、大阪・天満天神繁昌亭昼席(7日間)などで開催されてきた。
(襲名記者会見の記事もごらんください)
團四郎が「露の五郎」襲名へ! | 上方落語WEBマガジン「んなあほな」
当編集部が神戸新開地・喜楽館の昼席の楽屋を訪問したのは4月16日。
7日間の襲名披露公演の4日目だった。
主役の五郎は開演前に早々と楽屋入り。中トリの桂米團治、口上に並ぶ笑福亭松喬らと雑談を交わすなど、終始リラックスした様子に見えた。
だが、主役が口上にそなえて黒紋付の衣装に着替え始めると、楽屋の空気が徐々に緊張モードへ。五郎は袴の紐をきりりと締めながら、集中力を高めていく。

中入り後、いよいよ襲名披露公演の目玉の一つである「口上」だ。
舞台中央に五郎が平伏し、向かって右側に米團治、左側に笑福亭松喬が座った。
司会は愛弟子の五九洛が務めた。
まず、五郎と同じ西宮市内在住の松喬が、お祝いの言葉とともに面白エピソードを披露。
「ほんまに柔和なかたで、怒ってるとこ、まず見たことないです。いっぺんだけ、楽屋の弁当に『ポテトが入ってない!』いうて怒ってはりました」
客席が笑いに包まれる中、米團治は、実父であり師匠の故・米朝と先代五郎が無二の親友だったことにふれた。
「五郎師匠とうちの親父、大阪・今里の借家で、同じ部屋で住んでましてん」
続いて、襲名の記念品「ゴーローカレー」のパッケージをお客さんに見せて、「ぜひ買うてください!」と五郎に代わってPR。

口上の直前、緞帳が下りている舞台にて。左から米團治、五郎、松喬、五九洛。背景は五郎後援会から贈られた、名前入りの巨大後ろ幕。

ゴーローカレーのパッケージ。カレーのチェーン店「ゴーゴーカレー」のもじり。
口上のあと、松喬に続いてトリの五郎が先代の羽織を着て高座に登場すると、客席からひときわ大きなお祝いの拍手が贈られた。
「実は今週の昼席の初日に誕生日を迎えまして… おかげ様で17歳に、いや、71歳になりました」
五郎の得意演目は、先代ゆずりの怪談噺。
その週もすでに怪談噺をかけていた。注目されたこの日の演目は、がらりと趣向を変えて新作の「温泉宿」だった。山奥で廃業寸前の旅館を営む老夫婦と、宿泊客との珍妙なやりとりが、客席をわかせた。
今後について、五郎は高座でこう決意を語った。
「人生100年時代。襲名させていただいて、あと30年はがんばります!」。
この日の演目は次の通り。
平林 笑福亭喬路
雑俳 桂おとめ
宗論 露の五九洛
太神楽曲芸 豊来家大治朗
稽古屋 桂米團治
中入り
口上 五郎 米團治 松喬 五九洛
禁酒関所 笑福亭松喬
温泉宿 露の五郎 三味線:はやしや美紀
文・写真 んなあほな編集部





















