入門15年を迎えた若手落語家たちが、繁昌亭昼席のトリを7日連続でつとめる「翔ぶトリウィーク」。この企画が始まって3年目の今年は桂小梅、桂米輝、林家染八が主役です。
いつもは重鎮、ベテランが担う大役に挑戦する3人のインタビューを2回にわたってお届けします。
第2回は桂米輝、林家染八。10月5日(月)ー10月11日(日)の週のうち米輝が4日間、染八が3日間、出演します。(文末のチラシ画像を御覧ください)
──自分のウィークが迫ってきましたね。どんな毎日でしょうか。何か変化がありますか。
米輝 やっぱり一番は、チケットの売れ行きが気になりますね。ほぼ毎日、チケットぴあのサイトで残席チェックしてます。
──気持ちはわかります。染八さんは?
染八 特に変わりなくて、いつも通りですね。むしろ早く舞台に上がりたくてワクワクしてます。3日間だけですが、トリで出られるのが楽しみになると思ってませんでした。
──主任(トリ)として、共演者の皆さんにどんな思いを持っていますか。エピソードがあればお願いします。
米輝 うちの師匠(五代目米團治)をはじめ、めちゃくちゃ実力のある面白い方々に出ていただけてうれしいです。あと、トリの一つ前、モタレで漫才のたらちねさんに出ていただくのですが、草山さんが本当に私にそっくりなので、そこも注目してください。
染八 「翔ぶトリウィーク」はトリの噺家が自分の裁量で1日あたり3人、出演をお願いできるんです。お願いした皆さんは、林家染八を作ってくださった方々やと思ってます。
入門前、子どもの頃からお世話になりまくっている先輩方です。

「ギターのほか、ピアノも弾けます!」(米輝)
──昼席のトリをつとめることについて、どう感じていますか。また、演じたい噺や、ここに注目してほしいという点は?
米輝 実力者のみなさんに前に出ていただいて、自分が最後に出る、というのはヒリヒリしますね。せっかくこういう機会を与えていただけたので、毎日自分のできる精一杯の芸を出し切ろうと思います。4日間あるので、毎日ネタは変えるつもりです。古典も新作もやりたいですね。「船弁慶」や、自作の「シックスパック」とか考えてます。
染八 今、普段の昼席に出ると持ち時間が13分しかなくて、(マクラを除くと)実質10分でやる計算で高座に上がります。それで早口になったり、間もへったくれもなかったりして、噺の出来にあまり納得がいかない日も多くて…。
その点、トリやと25分ぐらいいただけるので、もちろん自分の出番の前で先輩方がやってはるネタを気にしながらにはなりますが(※1)、「あれやりたい」「これやりたい」と今は思ってます。ネタですか? それはおこしになって、御覧ください!
──話が変わりますが、最近ハマっていること、気になることは?
米輝 やせたいです。トクホのお茶を飲んでウォーキングや筋トレをしてますが、全くやせません。あ、ウォーキングのあとのカツカレーは美味しいですよ。
──やせるわけないでしょう! 染八さんが心配なのは、やはり…
染八 阪神タイガースがこのまま優勝できるのか…。(※2)
ひょっとしたらこの記事が出た日に優勝するかもしれませんし、逆にえらいことになっているか… ソワソワして落語に集中できない日々です(嘘)

阪神甲子園球場にて。「年間20試合ほどここで観戦してまーす」(染八)
──最後に、ウィークにかける意気込みと、お客さんへのメッセージをどうぞ。
染八 たぶん僕が繁昌亭で次にトリを取るのは40年後やと思いますので(笑)、今のうちに見といてください!!
師匠(五代目小染)から「どんな手を使ってでもお客さまに楽しんでいただくようにやりなさい」と教わってますので何かしらの手は使います!
とにかく来ていただいた皆様に楽しかった、と思ってもらえるようにやります!
米輝 皆様のおかげで芸歴15年を迎えることができました。ありがとうございます。繁昌亭でお待ちしております。めっちゃオモロいのやりますんで!
構成・んなあほな編集部 写真提供・桂米輝 林家染八
編集部注
(※1)昼席は事前に演目を公表せず、その日のお客さんの様子に合わせ、出演者が楽屋入りしてから決める。先に出た演目はもちろん、趣向や展開が似た噺も避けるため、後の出番になるほど演目が限られていく。トリは持ちネタの幅広さが求められ、若手にとっては特にハードルが高い。
(※2)プロ野球セ・リーグは9月30日終了時点で首位阪神が優勝へのマジックナンバーを3とし、巨人が僅差で追っている。






















