公益社団法人 上方落語協会

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協会からのお知らせ

第4回上方落語若手噺家グランプリ2018

 

若手噺家グランプリが盛り上がってます!

 

今年も4回の予選会を経て9人の若手が決勝に進出決定。
6月19日の決勝に向け、先ごろ抽選会を兼ねて記者会見が開かれました。その模様を予選会の審査員も務めさせてもろた笑福亭竹林がご報告です。

  

 2015年にアート引越センターの寺田千代乃社長がアーツサポート関西へ「上方落語若手育成基金」として500万円をご寄付下さり、アーツサポート関西を通じて10年間ご支援下さいます。
「若手噺家を育成するために…、次代のスターの輩出を…」ってことで始まったのが若手噺家グランプリ。
今年が第4回。入門4年目から18年目までの上方落語協会所属の若手噺家が優勝賞金20万円を目指します。
40名の若手が4回の予選会に分かれ、それぞれ熾烈な戦いを繰り広げました。噺家、基本仲良しですから、戦ったんはライバルとやなく、自分自身とやったんかもしれません。

 誰もが真剣です。得意のネタを何度も繰り、工夫を凝らします。
時間との戦いでもあります。制限時間は8分から10分。1秒足りなくても1秒オーバーしても大きな減点が課されます。
でも、この時間内に収めるための努力がまたネタの精度を高めます。
そして何より緊張との戦いです…!
あのね皆さん、若手であろうがベテランであろうが、噺家が一生懸命稽古して工夫して、そして緊張感持って高座務めたら…そらもう面白ないはずがないってことです!

 そんなことで予選会は毎回爆笑の連続。そして各回の上位2名と、各回の3位の中から次点枠として選ばれた1名の合計9名が決勝進出を決めました。
抽選会に集まったのは、入門年数の浅い順に女流の桂二葉(によう)、これまた女流の露の眞(まこと)、林家染吉(そめきち)、桂そうば、笑福亭喬介(きょうすけ)、桂ちょうばの6名。
桂三度(さんど)、桂三四郎(さんしろう)、桂雀太(じゃくた)の仕事の忙しい?3名は欠席。
桂米団治副会長の挨拶、グランプリを統括する若手育成委員会の桂米二委員長のルール説明に続いていよいよ抽選会です。
 何番目なんか? これが勝敗を大きく左右します。一番手二番手辺りはより緊張します。お客さんもほぐれてないさかい笑いになり難いです。
そうかというて最後のほうになるとお客さんも疲れてきます。
お客さんも自分自身も緊張のほぐれた良い順番を引き当てたい…誰もが思うことです。
抽選方法は…先ず、一番若い二葉と一番先輩のちょうばがジャンケンをします。勝った方が先に引くか後に引くかの選択権を得ます。

先輩のちょうばが勝ちました。「若い方から…」との言葉。これで若い順にくじを引くことになります。
一番くじを引いた二葉が「あ~!」と声を上げました。元々甲高い声が特徴の二葉の声がもう一つ高い声です。そして今度は弱々しい声で言いました「一番…」
その瞬間他の出場者からは歓声が沸き、その顔に安堵の色が浮びます。
誰もが一番嫌なトップバッターを二葉が引いてくれました…。
二番目に引いた眞が二番を引いて…四番目の染吉がこれまた皆の嫌なトリを引いて…欠席の三人は米二委員長が代理で抽選。

結果は以下の通りです。

1番 桂二葉
2番 露の眞
3番 桂そうば
4番 桂雀太
5番 笑福亭喬介
中入り
6番 桂三四郎
7番 桂ちょうば
8番 桂三度
9番 林家染吉

 正に若手の実力者、主要どころが勢ぞろい。
女流が2名に新作派が2名とバラエティーに富んだ顔ぶれでもあります。
予選会ですらあんなに面白かったんです!あんなにお盛り上がったんです!
この顔ぶれで決勝戦…決勝の審査は在阪各局のプロデュ―サー、ディレクターが務めて下さいます。
気楽に楽しませてもらえます。
「どないなるんやろ…」
想像して今からワクワクします…!

決勝戦の緊張感、盛り上がり。また来月ご報告させて頂きます。乞うご期待!

笑福亭竹林